「中学受験すると言ったのに親が言わないと全然勉強しない」「うちの子、やる気がない」とか「いつになったら自分ごととして目の色が変わるのか」「ヤル気スイッチはいつ入るのか・どうやったら入るのか」なんて話題は、ネット上ではよく見かける話。
正直、こんなものは人それぞれです
それはそうなのですが、何万分の1の例であろうと、人の動向は気になるものですよ。
人というものは、自分を同じ境遇の人の例を見て「ああよかった、うちだけじゃないのね」と安堵したり、自分の方がマシだということに気づき「ああいうケースもあるのね、ああよかった」と優越感に浸ったりするもの。
…なんじゃないかと妄想。
ともあれ。
どこかでエントリーしてますが、こみる家では戦略的に「どの学校も行ったらブラボー!である」としていて、三菜はそれらの志望校に合格したいという思いはありました。
なので、ココに行こうと思ったら勉強をやらねばならぬということは一応三菜も分かっている。が、やる気がイマイチ。
本日は、三菜自身に当時のことを振り返ってもらい、その時の思いなどを録取いたしましたので、インタビュー形式でお届けいたしますよ。
「ああ、こんなんでもいいのね」という皆様の自信につながるかも!?
なお「はじめに」にも書きました通り、基本・塾なし中学受験のお話です。また「うちの子自走してます」「親が何も言わずなくてもやるべきことはやります」というお子様をお持ちの方、もしくは「うちは子が自主性が大事なので親は関与しませんの」という方は対象外。そんな場合は「あら、こんなうちもあるのねー。オホホホ」と失笑しながらみていただければ。
実録!三菜のやる気スイッチ物語
6年:春~夏くらいの話
こみる「ねぇ。この頃、受験までのおおまかなスケジュール、机に貼ってあったよね。受験まで首都圏模試(統一合判)はあと5回しかなくて、それまでにこういうことをこなす必要があるんだけど、最初の本番まであと半年ちょっとしかないよ?…みたいな話、何度もしたと思うんだけど、覚えてる?あの頃ヤバいとか焦る気持ちあった?」
三菜「あー、そうだったね。焦る気持ち?…いや、全然。まだ半年もあるじゃん、母、何言ってるの?…と思った。模試もあと5回もあるのかー…と思ってた。」
6年:秋くらいの話
こみる「そうだったんだー。じゃあ、夏休みの後、どうだった?夏休みは三菜なりに勉強かなり頑張ったと思うけど、まだ取りこぼしもあったよね。入試本番まであと4か月くらいしか無かったと思うんだけど、流石にヤバいなーとか思ってた?」
三菜「いや別に…。あと4か月?4か月もあるんだ~くらいかな? 私、塾行ってなかったし、良く分かってなかったのかもね~」
こみる「そうなの…。(お母さん、『あとこれだけしか時間ない』って何度も言ったよね!?)」
6年:入試直前12月~1月頃の話
こみる「12月の終業式のあたりで、部活の大きな大会があったよね?」
三菜「そうそう。大会の練習、大変だったなー。…そうだ、ええとね、私そろそろヤバいのかな?と思ったのは1月入ってからかも。3学期が始まって学校行ったらさ、塾に行ってる子が殆ど休んでたんだよね。だからあれ?みんな勉強してる?私もやらなきゃいけないんじゃない?あれ?…って思ったけど、まぁ人は人だからあんまり比較しちゃいけないかなーと思って他の人のことは気にしないようにした。」
こみる「(少しは比較したほうがいいけど)そうだったんだね~。」
…で、一番焦ったのはいつ?スイッチ入ったのはいつよ?
こみる「受験期間全体を振り返ってみて、ほ・ん・と・にヤバい、勉強しなきゃ!!!…と一番思ったのはいつ?」
三菜「え?え?えええ?…あんまりなかったかなー?ハハハハハ」
こみる「ええええー?…ハハハじゃないよーっ!…ええー?そうなの???…でも12月~1月の過去問解きまくってた時は、自分からやるぞーっていう感じあったと思ったんだけどなぁ?」
三菜「まぁねー。そういう意味では模試がラスト2回くらい(←11月)から、ああ、そろそろやらなきゃっていう思いはあったと思うよ。でもその後も、勉強の時不貞腐れたりして怒られたりしてたよね?…だから100%自分で勉強しなきゃと思えてたかというと、謎。」
こみる「そういわれてみればそうかもね…。 …あ、思い出した!! 本番2日前なのに、三菜がとんでもない不貞腐れモードだったから『そんな気持ちで入試に臨むヤツは、入試など受からなくてよろしい!落ちてしまえ!!!』と、母、言ったよなー。」
三菜「そうそう!そうだった!一番焦ったのは、大本命(2月1日、第一志望/1回目)に落ちた時。わたし、背中と首がガチガチに痛くなるくらい頑張ったのに、何で落ちるのじゃー!?と思った」
こみる「そうだったんだ…」
結局、やる気スイッチはいつ入ったのだ
一体全体、三菜はいつやる気スイッチが入ったのか。
明確なポイントが無く、ナゾですが、今一度インタビューを振り返ると、
1月~ あれ?ヤバいかも?
と言っているのと、こみるの目にも勉強を自分で大分やっていたようにうつっていたのが1月なので、スイッチが入ったとすればおそらく1月以降なのだろうと思います。
マジすか。遅くね?
しかも、入試本番直前に、こみるが ”そんな不貞腐れ野郎はいっそのこと落ちてしまえ発言”をしていることから、かなり直前でスイッチが入っていたであろう状況でもなお、親をてこずらせている様子が伺えます。
これが幼め小学生三菜の中学受験・やる気スイッチの実態です。何万分の1の事例ですがね。
幼めさんは何かと大変だよな
焦っていたのは親だけー「時」の概念は親と子でだいぶ違ってた
ただ、こみるも手をこまねいてこのような三菜の様子をみていたわけではありません。
そろそろ、いや流石にもう、いやいや今こそガツンと焦ってもらおう、焦ってやる気スイッチを入れてもらおうと思い、受験までの残り時間はいかほどかを話し合ったり、今の三菜のステータス・やらねばならないことを、何度も、何度もなーーーんども三菜に言い聞かせました。
言い聞かせるだけでは足りない様子だったので、目で見て頭に入るよう図表を作って言い含め、やる気になるための施策をネットで調べ上げ本人に宣言させてみたり、何のために今この勉強をしているんだっけということを話しあったり、とにかくアレコレやってみてはいたのですが、どうも三菜本人にはピンと来てなかった模様。そして中学受験時に話したことによりスイッチが入ったかというと、ノンノン。全部無駄でございました。
ええ。当時も、それは薄々感じておりましたよ
「こんなに分かりやすく噛み砕いて説明しているはずなのに、三菜はどうしてわからないのだ?こみるの説明がチンケすぎるのか?」と自己嫌悪にも陥ったりもしましたが、インタビュー中の
子「まだ4か月もある」
に集約されているように思います。
この感覚の違いは、すさまじいのです。
親がどんなに焦って子に伝えても、伝わってるようで伝わらない。
「あの、4か月もありますが、何か?」
…ややムカッとしますが、当時本気で焦っていたのは、多分、親だけだったのです。
しかも、「一番焦ったのは、大本命(2月1日、第一志望1回目)に落ちた時」と言っています。幼い故にそのくらい切羽詰まらないと、ココロの底からの焦りを感じない子もいるのです。
確かにワタシが産んだはずなんだけどな。私とは違うタイプすぎるのか?
生まれつきそういう性格なのかもしれませんし、精神年齢ゆえのことかもしれませんし、両方が要因かもしれません。
子が「ヤバい」と焦らなくても
仏のココロで「やる気スイッチがでるまで温かく見守ろう」なんて悠長なことをしていたら、恐らくハッと気づけば入試本番。仏の微笑みのまま静かに撃沈してしまうと思いました。
だからあれこれ試してみた。子の焦らなさ具合をどうにかし、やる気スイッチが入るよう誘導するーエンジン全開になるようー親はあらゆる努力を一応したほうがいいのでしょう。これで子がヤル気満々になればしめたもの。こみるも「子がやる気が出ない時の対策」など、あれこれ試しました。
ただ、ああ、残念無念。三菜のケースのように、やる気にさせるための施策をあれこれ試しても、なんだかいつまでたっても暖簾に腕押し状態、ということもあるのです。
ここで一般ピープルの我々は「なんであなたはいつまでもやる気スイッチが入らないの!!」と怒ったり「どうしてうちの子は自分ごととしてスイッチを入れられないのかしら…あなたの受験なのに」とガッカリしたくもなりますが、三菜のような場合は「親とは時の感覚が違う」…のですから、子にしてみれば焦りようがなく、従ってスイッチだって入りようがないのです。
スイッチオンのためのあらゆる努力をして、子があせればめっけもん…くらいに捉えればよかったのです。
ではスイッチが入らない輩を目の前に親はどうするのか。
子の状況を見据え、やるべきことを粛々とコントロール。以上。
これができていれば、子が少々呑気であろうとも中堅校の中学受験は乗り切れるのでは、というのが飲み込み悪め三菜とハイブリッド型・中学受験を終えたこみるの感想。
やる気のなさに本気で怒ったり嘆いたりしなくても、親だけが「適度」に焦ってやるべきことを粛々とコントロールしてれば、多分、それで良いのです。
愚痴はつい、でちゃうけどね。
三菜、その後 ~中学校のテストの話~
三菜の中学受験では三菜自身が激しい焦りを感じずとも、「何をいつまでにどうする」を完全に親がコントロールしていたのでなんとかなりましたが、いつまでもそのようなことを親がやるわけにはいきません。
かといって中学受験が終わった瞬間に「アナタ、もう中学生だから全部自分でできるっしょ」と急に梯子をはずしても、すぐにうまくいくことはなさそうな気がしました。
伏し浮きすらできないのに、じゃあ50m泳いでらっしゃいと言われてもね
荒療治でホイと荒れ狂う海に放り出し、もがき苦しませる手もありましょう。ただこれでうまくいくかどうかは「なにくそ、やってやるぞ」的ハングリー精神が子にあるやなしやにもよりましょう。
三菜は、若干いい加減おおらかなところがあり、周りに左右されないので、放っておくと「なんだかできないけど、ま、こんなもんか」となるタイプです。
さて、どうする。
中高一貫校に入った後、最初に行われた中1の中間テストで「何をいつまでにどうしたらいいと三菜は思うか」を三菜に聞いてみました。で、この回答が震える程アバウト…。なので、こみるがアドバイスを伝えたりしながら、一緒にどうしたらいいかを考えるようにしてみました。
時の感覚がロングな感じで歯がゆいところもまだ沢山ありますが、なるべく目をつむるようにし、徐々に関与を減らしていき、大学受験までに本人が時の感覚と焦りを感じて計画をたてられるようになってくれればいいなーと思っています。
別エントリーで三菜の6年の計画もアップ予定♪
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