塾に通われるお子様をお持ちの親御さんであれば、心配になるあのリュックの重さ。
持ってみたことありますか?
二月の勝者・8巻でも、黒木先生が島津・父と会話する場面でこんなくだりがありましたね。
「一度、塾のお迎えにお父様がいらして、順さんのリュックを持ってあげてください。そこで一言…声をかけてあげてもらえますか?
『こんな重い荷物を毎日欠かさず背負って塾に通っていたんだな。』ーと。」
<二月の勝者 ー絶対合格の教室ー (8) (ビッグコミックス)より引用>
実録:中堅中高一貫校に通う子のカバンの中身
何が入ってるでしょうか?
ひとつひとつみてまいります。
・ペンケース(女子だけにそれなりにペンとか入っていて、デカめ)
・お弁当*夏場なので保冷材でパック・水筒・体操着・待ち時間に読む文庫本
・メモ帳
・(時々) メンテナンス用に持ち帰りした部活グッズ
・スマホ
・定期
・女子的身だしなみグッズ(ハンカチ・ティッシュ・リップ・汗拭きシートその他諸々)
・時に折り畳み傘
箇条書きにすると大した量が入ってないように見えますが、「授業に関する書籍」は相当重い。大体毎日、4~5教科分の教科書・ノート、問題集、資料集などが入っているので、ずっしり感はハンパありません。
そして、実は「水筒」も曲者です。
通常三菜の学校では学校の各所に水飲み場(水道含む)があるのですが、コロナの感染予防のため学校の水は飲んではならん、よって各自水筒を持ってきなさいとなっていて、毎日1Lの水筒に水を満タンに入れて持ち歩いているのですよ。
重っ。
さて、何キロあるでしょうか?
さて、これを体重計にのせて量ってみますよ。

ああ、「はかる」…
「はかる」と言えば、「測る」か、「計る」か、「図る」か、「量る」か。図るは図形の図大きさの時だっけなとか、数は計算もできるし測定もできるけどどっちだ?…などと独自の理論により混乱し、苦労した記憶…
それはさておき、さて、何キロ?
じゃじゃーん。
8キロ強。

驚き、モモノキ。
部活で毎日荷物を持つ必要があるお子様はもっと重いかもしれません。
この重さをどのくらいの時間持ち続けるのか?
通学に実際どのくらいの時間かかるのかー三菜のケースー
三菜は電車通学です。
自宅から最寄りの駅の改札までは、チンタラ歩いて大体15分くらい。そこから電車を乗り継ぎますが、待ち時間等含め大体35分くらい。電車を降りてからはすぐなので約1時間弱を移動に使います。
ここからは三菜特有の事情なのですが、電車で隣の人に触れるのが(特に夏は)いやなんだそうで、電車がものすごくすいているなどの事情がない限り、座席にすわらず立っています。
そして、荷物を下ろして床に置くのは「汚いから絶対に嫌」だそうで、ずっと背負っているんだそうです。
ということは?ーこの約8キロの荷物を毎日2時間は背負っていることに。

6年間、重たい荷物がお供なのね
電車に乗ってる時間=通学時間ではありません。
ちなみに。先ほどサラリとこう書いてますが
志望校を選ぶときに、電車に乗っている時間だけ調べて「ああ、1時間なら通えるわね」と思ったら大間違いです。
バス、歩く、電車など色々手段はありますが、仮に電車オンリーの通学として
・家から駅まで&駅から学校まで歩く時間(重い荷物を持つので、少し遅めを想定)
・駅入り口⇔ホームまでの時間(ここ長い駅もあります)
・電車の待ち時間
・電車に乗っている時間
・電車が少し遅延しがちな路線はそのバッファ
・(乗り換えある場合は)乗り換えの待ち時間
・学校についてから教室にたどり着くまでの時間
などを加算する必要があります。
「学校についてから教室にたどり着くまでの時間」と「電車が少し遅延しがちな路線のバッファ」はこみるは盲点でした。特に少々遅延しがちな路線のバッファ。これは通学してから分かったことです。学校にもよりますが、三菜の学校は「想定される少々の遅延による遅刻は認めない」という学校。

マジで?「前の電車との間隔調整」で少々停車しますとかあるやん
それで予定していた乗り換え電車に乗れなくて次の電車を待ったりすると、更に時間はプラスです。通学に使う路線が雨や込み具合で時間通りに来ない、遅れ気味な路線の場合は要注意!
また、学校についてから教室に入るまでの距離が長ーい学校もあります。教室が上の階で階段上って意外と時間がかかるとか。三菜の学校は学校の門に到着したらセーフ…ではない。教室で点呼したときにいないと遅刻という運用のようです。
気になるようであれば、これらを学校に確認してみてもいいかもしれません。
三菜の電車に乗っている時間は30分弱ですがなんだかんだ1時間弱かかる、というのはそういうわけです。

志望校選びの時には朝の時間をちゃんとシュミレーションしてね
あれこれ工夫してみたけれど
話はそれましたが荷物の話。
コロナによるオンライン授業が終わって実際に学校に通うようになってから、重くてあまりにも毎日ブーブー文句を言うので、資料集など普段滅多に使わない教材ー資料集などーは基本的に学校に置いてくるとか、教科書やノートなども宿題に関わるモノ以外は学校に置いてくるとか、工夫させるようにしました。
ところが今度は、
・宿題があるときに必要な資料集などを忘れてきてしまう
・宿題がない日には全部おいてくると家で復習しようと思ってもできない
…という問題が。

なんだ、三菜、だらしないな
まぁ、学校生活がこなれてきて、だんだんこの辺の塩梅もわかってくるのでそのうち大丈夫になるんだとは思いますが、結局今のところ、数学・英語の主要教科の教材と各教科のノートは毎度持ち帰ることに。
それでも今のところ、5.5キロチョイくらい。小さい米袋1つ分強を毎日2時間持って立つ、歩く、階段のぼる。まぁまぁ大変ですよ。
通学にかかる時間や電車の混み具合=重い荷物をどれだけ運ぶ可能性があるのかということ
こみるは、中学も高校も田舎でチャリ通でした。通学カバンは自転車の荷台にくくりつけて運ぶものであり、通塾時の荷物の重さは感じたこともありませんでした。
なので、学校選びの際に通学にかかる時間や電車の混み具合を調べはしましたが、「単に時間がかかるかどうか」「単にぎゅうぎゅうで通う羽目にならないかどうか」を調べていただけで、「学校までの時間がかかる=重い荷物を長時間持ち運ぶことになる」「通学に使う電車が混む=座ることができず重い荷物を持つ時間が増える」という視点は抜け落ちていました。単にこみるの発想力不足ともいえましょう。
また、遅刻になるならないの基準も、全く想定外。
我が家の場合、三菜は割と体格もよいほうだし、志望した学校はいずれも劇的に遠いというわけではなかったので、重いとブーブー文句を言うくらいの話で済んでよかったのかもしれません。
もし志望校が「ちょいと遠すぎるかもなー」とか「うちの子体力無いんだよな~」と思われる方は、単に時間がかかるかどうかだけでなく中高一貫に入学したあともずっと、こんな重さの荷物を数時間持ったり背負ったりして歩く可能性があるかもしれないんだということは頭の片隅に入れておいてほしいなーと思います。
三菜は女子中学生のくせに相変わらず脱いだ靴下が洗濯カゴに入っていなかったり、スカートをセミの抜け殻のように脱いでいたり、つい小言を言いたくなることが多いのですが、二月の勝者・黒木先生のセリフを思い出して、時々「いやー、重いの持って毎日頑張ってるね」と声をかけてあげたいと思います。
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