ご高覧いただきありがとうございます。
朝晩肌寒さを感じる秋。秋~冬には「入試説明会」「入試問題説明会」といったタイトルの説明科を開催する学校も少なくありません。少なくありませんとか言ってますが、毎度、中堅校に限った話です。
「ええ?説明会???入試案内や要項、配布されてるじゃん。同じこと聞くだけでしょ?」とか「赤本見れば毎年の傾向なんてわかるじゃん?時間のムダ」…と思ってスキップしている方。それはかなり勿体ない!!都合のつく限り、親だけ参加するが吉ではないか?…とこみるは思います。
以下、そう感じた理由などなどをつらつら述べます、今回のエントリー。コロナ禍で諸々変わってるのかもしれませんが、頭の片隅においていただければよいことがあるかもしれませんよ?
秋以降の「入試説明会」は親だけ参加すればOK。とにかく参加するが吉。
昨年度入試で使用された「入試問題と解答用紙の”実物”」および解答をもらえることがある!
なんと、昨年度入試で実際に使われた本物の「入試問題と解答用紙」がもらえちゃうことが結構あるのです。しかも解答付き。中堅校の入試説明会に実際に参加するメリットの半分くらいはコレな気がします。
過去問を演習する際、赤本に直接書き込んで終了という方は少数派で、問題と解答用紙をコピーしたものに解くのが一般的でしょう。
自走組もコピーは親がするんでしょうな
コピーとはいえ、子がなるべく本番さながらの演習ができるよう、実物に近い形にコピーしてあげたいと思うのも親心。実際、赤本には「実物の◯%」などと書いてあることも多く、これを見て親はコピー機と格闘するわけです。拡大してみたり・両面印刷してみたり・製本した風にホチキスでとめてみたり。コピー機に赤本を押し付けるのが面倒過ぎて、キンコーズに足を運び裁断…なんて方もおられましょう。
B4のコピー用紙を買ったのも過去問やるようになってからだな
中学受験もこの辺りに差し掛かると母の「コピー業務」も佳境を迎えます。コピー仕損じの枚数は急カーブを描くように増え、紙で”シャッ!”とやってしまうことにより出来る「ちっちぇクセに意外と痛い」切り傷が常に手に出現するようになります。
そんな親の深ーい愛に包まれた過去問コピーですが、残念ながら見栄えは素人マザーのコピー…実際に製本された「ほんまもん」の問題用紙とそれなりの厚みでキチっと折り目のついた解答用紙は、悔しいかな、マザーがコピーしたものより美しく、そして威厳を放っているというもの…
「これ、去年の入試で使ったホンモノだからね!!」となれば、解く側の子だって気合が入ります。実際、三菜の目の色は変わりましたもの。
また、ページ構成・フォントといった「見ばえ」はマザーによる赤本コピーとはまるで異なりますので、一度本物を目にしておくことにより当日の緊張度合いが多少軽減される効果があるという気がしております。
ちなみにどの学校も「説明会の募集案内では、一言も『去年の「入試問題」「解答用紙」の実物を差し上げます』なんて書いてない」んですよ。でも、足を運んだ者には、実際はくれるのです。
三菜が受けようと思った学校のうち昨年度の「入試問題」「解答用紙」「解説」をくれたのは半分くらいでしたので、必ずもらえるという訳ではない、のですが「ああ、入試説明会?説明会の案内見たけど、アジェンダ見ても特筆すべきことなかったわぁ」…と思っても、都合がつく限り参加することをおすすめします。
「入試説明会」で昨年度の過去問をもらえるかもしれないので、過去問演習は昨年のものはやらずに残しておいた方が良いかも。だって、できれば実物でやった方がいいでしょ…?
ホームページや中学受験案内の冊子には書いていない「合格判定基準」を教えてくれることがある
そんなもの、要項や案内の冊子に書いてあるんじゃない?
いえいえ。わざわざ足を運んだ者には教えてくれるのです。全ての学校がそうではないですがね。
そして、そのような「合格判定基準」に類する話はどの学校も、要項や案内冊子・WEBなどに一切書いてませんでした。三菜が受けた学校で聞けたアレコレを抜粋して以下記載しますと…
ある学校では「毎年、正答が問題全体の◯%以上を目安に合格を出している」とか。ある学校では「◯科目の合計点順に◯割の合格を決め、次に◯科目合計の順に◯割の合格を決める」とか。「複数回受けた場合には、各回◯点をプラスオンする」とか。
ちなみに、こういった話は当日配られる配布資料にも書いてないケースが殆ど。つまり、口頭でしか聞けない情報ということです。(個別相談などで聞ける場合もあるかもしれませんが。)
まぁね。本当に優秀な層でしたら、こんな◯の順に決めるだ複数回受けたらプラスオンだなんて情報チマチマ聞いても聞かなくても、泣く子も黙る点数をドーンと叩き出せちゃうわけで合否の影響ナッシング。ですが、有象無象の我々はこういった地道な活動により得た情報が、最終的に志望校の併願などを決めていく際の判断ポイントにもなったりするものです。
今回の入試のポイント、出題範囲を詳細に教えてくれることがある
中学受験に足を踏み入れたばかりのこみるが「エイトウ」と読んでいた「栄東」は、入試説明会において「出題範囲」が聞ける1月校として有名ですが、中堅校にはそのような情報を提供してくれる学校も多いです。
勿論、中堅校でもそういったものは一切教えてもらえないところもありましたので全部が全部というわけではなく「学校による」のですが、まさかの「ココが出る!」を詳細に教えてくれる学校もありました。例をあげますと、
国語なら「この本から出題します」などという出典そのものを教えてくれる学校。そこまで詳しくなくとも「今年は説明文ではなく『物語文』から出題します」とか。
算数や理科なら「図形の回転移動を大問として1問だします」「水溶液の中和は、出ます」などと、全部ではないが出る範囲を一部教えてくれる学校。
社会なら「歴史は◯◯の時代範囲から出します。記述は◯◯の事柄について出します」なんて微に入り細に入り教えてくれる大盤振舞な学校があったり、「◯◯をテーマとして出題します」というざっくりとしたテーマのみ教えてくれる学校があったり。
すごいな。で、その通りに出たの?
受けなかった学校もありますので全部は分かりかねますが、三菜が実際に受けて持ち帰ってきた問題用紙を見る限り、説明会で説明があった範囲は確かに出題されていました。
「ココが出る!」とピンポイントで教えてもらえる範囲があれば、これからあとちょっとしかない勉強時間においてやるべきことの取捨選択に資することになりますし、教えてもらえた内容が「テーマ」というざっくりとしたものであっても、広い範囲を復習する際に少々手厚く意識して復習していこうというガイドにもなります(例:女性をテーマに、ということであれば各時代の女性に関わるところを重点的に復習しておくなど)。
ということで、やはり入試説明会とい銘打って開催されるものには、足を運んでおくべきでしょう、とこみるは思います。
昨年度入試の解説ー問題の意図や採点ポイントが聞ける
個別相談でも聞ける内容かもしれませんが、採点ポイントについて聞けたことは大きかったです。例えば「漢字指定でない設問の場合でも、ひらがなが多すぎる答案が減点されることがある」など。「漢字で」と書いて無ければ最悪すべて平仮名で書いてしまえ!くらいに思っていたので、こいつは聞いて良かった…と思ったり。
また、昨年度の入試問題の解説・出題意図の解説などを丁寧にしてくれる学校もありました。これをメリットと感じたのは塾で過去問演習の解説などを聞く機会がない塾なしゆえ(赤本の解説を見るしか術がないゆえ)そう思ったのかもしれません。
赤本が定価より安く入手できることがある
どういう仕組みなのかはわかりませんが、赤本が定価より安く売っている場合がありました。三菜はどこに行ってもブラボー!な学校しか受けなかったため、この時点で全ての学校について赤本を所持しており買うことはありませんでしたが、何らかの事情で突然受けることにした学校の場合、説明会に参加することでお安く入手できる場合もあろうかと思います。
進学くらぶ生は「入試はこう行われた!」の資料は必見!ー受験するかもしれない学校分は請求しておくと参考になるかも
三菜は塾を辞めた後も「進学くらぶ」をペースメーカーとして学習をすすめておりましたが、この「進学くらぶ」では希望者に「入試はこう行われた!」という志望校の資料がPDFで配られます。
この資料には、過去その学校を受験した保護者からのアンケート資料を元にこんな内容が記載してありました。
出願の際必要な資料・情報等、保護者控室の場所・様子(寒いかどうか、飲食の状況、その他)、集合時間と休憩時間、保健室・別室受験の可否、受験生本人の集合時間、休憩時間、試験の実施状況(教室の様子等)、解散時の状況、試験問題の持ち帰りや試験問題の掲示の有無、持ち物や服装のアドバイス、合格発表、入学手続きの日取り等。
父母控室の状況は持ち物や服装の参考に、飲食の可否・昼ご飯の場所の提供状況は午後試験がある場合の待機の参考に、試験の時間や解散時の様子などは待機するか一度外に出るかなどの参考になりました。
特に昨年の入試はコロナの対応で例年と異なる対応もあったかと思われますが、こういった先輩方の声を情報として入手できるのは進学くらぶのよいところかもしれません。
募集要項には書いてなかったけど、インターネット出願時に「学校の出席日数」などを急に聞いてく学校もあるので、2学期の通知表のコピーはとっておいてね。
なお、問い合わせていませんが「何校分」でも貰えそうな予感。三菜も複数校分もらいました。
入試説明会の参加で、保護者のココロの「お守り効果」も期待
ここまで諸々書き連ねました「入試説明会」。なんせ「口頭だけ」で公開される情報が山盛りてんこ盛りですので、参加する保護者は皆、鬼の形相で筆記用具を走らせています。書き洩らすことが無いよう、真剣そのもの。説明する学校側も心得ていて、肝心なところはゆっくり喋ってくれたり、2回繰り返してくれたりする学校もあったり。
是非、引っ掛かりが少なく、気持ちよーく書ける筆記用具をお持ちください
情報を得るという目的もさることながら、この「入試説明会」への参加は、保護者であるマザーのココロの安寧にも資することを忘れてはいけません。
当日頑張るのは本人であって、保護者にできることといえば、いかにその日を万全で迎えさせることができるか、に尽きるわけです。生活・健康面はもとより、勉強面での諸々の準備は親の仕事といえましょう。でも、どれだけ準備をしようと、なんか漠然としたソワソワ感や不安めいた感覚がぬぐえない、そんな時もあるでしょう。
そんなとき「学校が開く最後の説明会も、私はしっかり足を運んで参加した。真剣にメモをとって情報を得た」という事実は、意外とドキドキを収めてくれたりするものです。
先日の記事でも「試験の前に絶対見るノート」はお守り効果…と書いてたな
そう、あのノートも「これさえ見ておけば大丈夫」という根拠のない暗示効果も期待しているわけですが、親のココロにも暗示は必要。少なくともこみるは「入試説明会」に参加したことで「親ができることは全てやったからきっと大丈夫」と思えました。
…あとはお正月に神頼み???…かどうかはお任せしますが、健康管理も勉強の管理に加えて、情報の収集も、ココロの健康も万全にしてまいりましょう!
残り2か月、ファイティーン!
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