6年夏休み、塾なし三菜が夏期講習に通わずにやったこと<算数・集中砲火編>です。
計画時に、算数で三菜が集中砲火を浴びる単元は、まずは「場合の数」と「速さ」となりました。
「6年の今頃こんな内容の演習!?大丈夫か、三菜??」…な内容もあるでしょうが、こんな状態でも四谷大塚80偏差値50~55程度の学校に塾なしで全勝できたので、三菜と同じように苦しんでいる受験生は勇気が出るはず!?
※「速さ」については「場合の数」とほぼ同じ手順で行ったので、今回「場合の数」のケースのみ記載しております。
集中砲火単元「場合の数」の全体像をつかむためにやったこと
三菜の「場合の数」の理解度は、こんな感じでした。
ですので、場合の数の基本的なパターンを一気におさえ、「あ、この問題は順番を聞いているけど樹形図じゃないとダメだね」とか「こういう場合は、場合分けが必要だね」…など、問題を読んだときにある程度解き方の筋道がたてられるようなってほしいなーと思っていました。
でも、手持ちの四谷大塚がらみの問題集は…
・「四科のまとめ」の該当単元のページだけだと、ちょっと問題数が少ない。
・予習シリーズ演習問題集内の「場合の数」は、4年・5年・6年とあちこちに散らばっている+三菜にとって少し難しめの問題も散りばめられており、短時間で基本パターンを網羅するにはキツイ。
・週テスト過去問は、「テスト形式」のため、パターン毎の問題構成ではない。
手持ちの四谷の問題集たちは、今回の目的で使うには、帯に短したすきに長し。あれこれ探したどりついたのが「中学入試 分野別集中レッスン 算数 場合の数(旧:算数 場合の数(2週間でつかめる受験算数のコツ))」です。
単元別問題集「中学入試 分野別集中レッスン 算数 場合の数(旧:らくらく算数 場合の数)で、単元を集中的に補完
このシリーズは、場合の数、速さ、立体図形…など、1単元1冊となっている問題集で、三菜が使ったのはこのうち「場合の数」。
見開きでB4の大きさで、サブタイトルに「2週間でつかめる」とある通り、5mm-8mmあるかな??くらいの薄さです。1日目、2日目…と毎日解いて2週間で解きおわるようになっています。
こみるのココロ鷲掴み!のポイントは、各回(各日)ごとに並べ替えの問題・道順の問題・書出しの問題…などテーマが決まっていて、テーマごとの基本的な問題がおさめられているところ。ボリューム的にも難易度的にも全体像を把握するのにはピッタリです。
各回ごとに例題があり、練習問題が何問か続くのですが、書き込みを想定しているようで、余白が十分にあります。これもおすすめポイント。
なお、何日分かテーマをこなすと、それまでの複数回のテーマについてランダムに問題が出題される「まとめ回」が入ります。
「中学入試 分野別集中レッスン 算数」を三菜はどんな風に使ったか
・パターン全体の把握のために使用しているので、まとめ回はスキップし、3日程度で実施。
・より余白を大きく、全体の見た目の勉強量を減らすため+複数回使用をしたかったので、書き込みはせず、見開きB4サイズ→A3に拡大コピーして使用。
お値段が1000円未満の問題集なので、複数回利用したい場合は、コピーしないで新しいのを買った方が早いかも。
全体像を掴む・単元の強化には、「単元別問題集」っていいと思う
単元の強化をしたい、とか、単元の全体像を掴みたい、と言う場合に、もちろん塾準拠のテキストをしらみつぶしに探すのもありですが、「4年のここと、夏期講習のここと、5年のここね」と探しても勿論いいのですが、単元ごとにまとまっている市販問題集を使うのも便利だよねぇとは思います。
便利な教材って塾の教材以外にも世の中に沢山あるなぁと思うので、以下いくつか単元別の算数問題集を羅列してみます。
中学入試 分野別集中レッスン 算数(シグマベスト)
内容は前述。
単元別基本問題集 基本の制覇 シリーズ(グノーブル)
こちらはTwitterでFFさんが紹介されていたのだが、2020年あたりから続々とグノから「単元別基本問題集基本の制覇」という単元別の問題集群が出版されている模様。こちらも単元ごとに1冊ずつ、広い紙面構成、基礎から標準の問題セレクトなので、ピンポイントづかいに丁度よさそうです。(2022年2月追記)
サイパー シリーズ(エム・アクセス)
泣く子も黙るサイパー。困ったらサイパーです。直接的に「単元」と関わりのないものもありますが、算数だけで53もの単元ごとの冊子があります。特徴は、スモールステップ+広い紙面構成です。
ちなみにスモールステップといえば、三菜は約数の特訓でサイパーに大変お世話になりました。この約数練習帳は、スモールテップの真骨頂!
基礎の基礎で困ったら「スタディサプリ」動画を活用
「中学入試 分野別集中レッスン 算数 場合の数」は解説もしっかりしているのでそれほど困りませんでしたが、時々巻末の解説だけでは?になる時や、基礎の基礎で躓きすぎて、予習シリーズに立ち戻ってみても腑落ちしないこともありました。そんな時は困った時の「スタディサプリ」の動画を活用!
「スタディサプリ」については「入試演習には物足りない」とか「問題演習量が足りない」などのデメリットをあげているサイトも多いですが、スタディサプリ1本で受験勉強を最初から最後まで済まそうと思うからそういう評価になるんだと思うのですよ。塾なしで中学受験を目指していて基礎に躓いている子にとっては、神様のような動画なのは間違いありません!!
スタディサプリについては別記事でエントリー予定なので細かいことは割愛しますが、苦手単元の克服としてスタディサプリの動画にはお世話になりました。ちなみに算数は、有名な繁田 和貴先生が担当。
4年/5年予習シリーズ「演問」で集中トレーニング
全体像がおおよそつかめたところで、4年・5年の予習シリーズ演習問題集で集中的に問題演習を行いました。おおよそ4日くらいかけてやったと思います。
ルーズリーフ1枚につき1問の演習シートをつくる
「場合の数」の単元は、四谷大塚の予習シリーズでは、4年生の後半に2回、5年生の前半に2回、6年生前半に1回の計5回登場します。
このうち、応用問題と6年上の明らかに三菜の受験校では出ないよねという問題を除くすべての問題をコピーし、ルーズリーフ1枚に1問貼っていきます。こんな感じです。
ちなみに、管理上、ルーズリーフの裏に問題は貼りません。1枚につき1問です。
問題を解きまくって、「三菜専用 単元毎 問題集」を作る
これを、だーーーーっと一気に解いていきます。
1回まわして、「これまでも殆ど間違えなかったし、これからも絶対に間違うことないよね、説明できるよねー」という問題のルーズリーフは、「この後二度とやらない」と割り切って、ポイっと捨ててしまいます。ルーズリーフの裏に貼らないのはこれが理由です。
まぐれ当たりしたものや、本人の腑落ちがイマイチだけどマルになったものは捨てません。「なぜそういう解き方になるのか」がしっかり腑落ちしてるモノのみ、ポイ。
2回目、ルーズリーフの順番をごちゃごちゃにし、やはりダーッと解きます。ここでも、「もう何があっても間違うことはありえん」と判断した問題はポイします。
そして、間違えた問題のルーズリーフの右上にはマルシールを貼っていきました。
答えが合ってたけど腑落ちがイマイチのものは、右上に赤ペンで「OK!」と書いて、残しておきました。理由は、数か月後もう一度この問題を見たときに「はて、なんだっけな」とならないとも限らないので、忘れたころにやらせてみたかったからです。
三菜の得意技は「忘却」です。
また、解説を見ても「なんか解けそうにないかも」という問題は、右上に×と書き、保管。
2周回した時点で夏休みは終了しました。
これらのルーズリーフを1つのファイルに綴じますと、「三菜専用 単元毎 問題集」の出来上がりす。(インデックスは、こみるが勝手にパターン別にタイトル付けしたものです)
夏休み以降の話
※詳しい話はまた別エントリーとしたいと思いますので、さらりと
夏休み以降、「三菜専用 単元毎問題集」がある単元については、これを使って確認する作業を日々の勉強に織り交ぜました。
実は、5年の冬あたりから、予習シリーズの各回毎に上記と同じような作業をしておりました。ですので、一部の単元は「その回のマイ問題集」ができておりまして、夏にこれを集約・単元ごとのファイルにまとめ、秋以降の確認に使っておりました。
どちらかといえば不得意な方に入るのに「三菜専用 単元毎問題集」がない単元については、夏休み以降であっても4年・5年の「演習問題集」を中心に集中的にトレーニングし、「三菜専用 単元毎問題集」として取捨選択・確認作業を続けました。
ちなみに夏休みに×をつけたルーズリーフは、秋以降にメキメキできるようになったものもあれば、全くできなかったものもありました。ただ、×のものをマルになるまでなんとしてでもやろう、というようなパワーはかけませんでした。どうしても×の問題は×のまま放置。
時間のない三菜にとって点数を取るために大事なのは、「三菜がとれる問題、とれそうな問題を落とさないことが重要」だと考えたからです。
ポイントは背伸びではなく身の丈に合った階段をのぼらせること
さて、ここまで三菜の夏休み・算数の苦手単元克服のためにやったことを記してまいりました。
集中的に夏休みにやった算数の2単元については、得意にこそなりませんでしたが、以前のような「あー、でちゃったよ、場合の数」というような「出たらヤバい」「出なけりゃいいなの神頼み」的な印象ではなくなってきました。なので結果として、三菜にとっては意味のある夏休みの勉強だったと言えましょう。
三菜の夏休みのメニューは、世の中的な中学受験生の夏休みの勉強としては、圧倒的に勉強時間が少ないし、内容もチンケなものだと思います。当時ネットの情報をアレコレ見て「夏を過ぎると過去問演習をしなきゃいけないらしいから、苦手の単元の克服は夏休みしかないのか…ウチは秋にもかかっちゃうな。夏期講習のテキストをみると世の中的にはこんなレベルをやってるのか…このレベルを今やらせないといけないのかも?」とこみるも思っていたし、少々焦りはしました。
ですが、どんなに背伸びをしても届かないところにあるものは、今のままならどうやったって届かないですよね??仮に運よく手を触れることができたとしてもいつもリーチできるとは限らない。…でも階段があれば背伸びなしで確実に届くようになります。子に合わせた計画を練り、目の前の階段を少しずつ上らせることが、塾なしで中堅校の合格を果たすためのポイントなのかもな、と今ふりかえるとそう思います。
一般的な指標として他人の意見も参考にすべきだけどね。
我が子は我が子。他人の子は他人の子。
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