夏休みの計画時に、算数で三菜が集中砲火を浴びると決めた単元は「近代(明治・大正・昭和)」「三権分立」。とにかくこの2単元はどうにかしたいと思っていました。
夏休み突入前の社会のレベル感(※集中砲火予定単元)
「どうにか」のレベル感ですが、選択問題や正誤問題をバシッとキメられるようになるまでどうにかしたいなどという高尚なレベルではありません。
当時の近代の理解度を表してみますと、
こみる「日清戦争終結の時の講和条約は?」
三菜 「…えっと…ポーツマス?」
…という、なんともお恥ずかしながらこんなレベルだったと記憶しております。
近代の歴史は、戦争がいくつもあり、戦争のきっかけや講和条約がごちゃごちゃになり、とにかく混迷を極めておりました。
三権分立は…三権分立だけでなく公民全般に言えることですが、三菜は語句そのもの、いや、その前に公民という分野そのものにこれっぽちも親近感が湧いていないようでした。
恐らくですが、歴史の出来事や語句が何とか覚えられるのは、出来事が自分事として想像できるからです。ところが公民の内容ときや、三菜の思考からあまりに遠いところにある。遠いところにあっても興味さえあればワシワシ覚えられましょうものの、まるで興味がない。おまけに語句は三菜のキライな漢字がずるずる並ぶ系。見事に覚えられない要素が三拍子そろっておりまして、覚えようとしても覚えられなかったのだと思います。
「四の五の言わずに、アラビア語の単語を一言一句間違えず100個覚えたまえ」と言われているようなものかもしれない
公民は中学になってからにしてほしいと心から願いましたが、願ってもどうにもなりませんのでやるしかない。で、夏休みにどうすることにしたか?
「複数の問題集の穴埋めをアレコレやりまくる」ことにしました。
1冊の問題集を繰返すか、複数の問題集を次々にやるか
大人の思考ができる子とできない子
精神年齢幼めの子の場合でしたら、「複数の問題集を次々にやる」に軍配です。
理由は「同じ問題を繰り返すと、覚えてしまう」から。
特に暗記物に関しては、同じ問題集をやりつくすのはお勧めいたしません。
ちなみに。
大人なタイプのお子さんでしたら、答え(の場所)を覚えている状態で同じ問題集を繰り返しやったとしても、問題が無い可能性はありましょう。
自分の大学受験を思い返してみると、複数の問題集には手をつけなかった記憶があります。
できない人ほど沢山問題集持ってる説もあったりなかったり。
大学受験って17歳、18歳の話
そのくらいの年齢にもなりますと、現在精神年齢幼めの子であろうとも、ほぼ大人。答えを覚えていたとしても、今一度立式をして、そうそう、こうなるんだよね、と自分なりに確認しながら、もう一度解きなおす。英語なら、そうそう、ここ間違えやすいんだよね、と自分で反芻しながら、もう一度、解く。
精神年齢の高いお子さまなら、この17、18歳がする作業と同じ作業が可能。
「ああ、こういう流れでこう問われているからここは『XX』って答えるんだな。漢字はここが間違えやすいな」という風に、2回目、3回目の問題であろうと、「勉強したことになる」のです。
中学受験は精神年齢が高い方が有利だっていう理由、沢山あるな
一方、三菜をはじめとした小学生の多くは、どうでしょう?
「あ、これ~!この場所の答えはXXだもんねー!」…THE、END。
これ以上の深堀りなど、する気はないでしょうね。
「これ、前にやったって気づいた私、超ラッキー♪」…とすら思ってるかもしれません。
勉強の本質を知れ、本質を
言い聞かせて勉強の本質を知るようになる頃には、とっくに中学受験は終了していることでしょう。要するに、「うちの子、大人な思考!」でない限り、同じ問題集を繰り返しては勉強したことにならないのです。時間の無駄。
おや?結果として、できない子のところには沢山問題集があることになりますよ?
でもいいのです。中学受験だから。
複数の問題集を使うとこんないいこと
ということで、夏休みのこみる家では、「近代」の流れをモノにするのに数種類の問題集を次々に使いました。
塾の夏期講習に100万以上費やすことを考えれば、問題集5冊買ったところで1万円程度。買ってみたが使わなかったなんて勿体ないことがあったとしても、大した話ではありません。
金かけて通塾しているときに、授業で寝られた時のほうが
よっぽどダメージでかい
複数の問題集を使うとよい点は、同じ単元であっても、全く同じ問題でない・ほぼ同じであったとしても同じ見え方でないというところに尽きます。
当たり前ですが、問題集が違えば問い方も違います。仮にほぼ同じ問題だったとしても、色も違えばフォントも違う。紙面構成、その問題が出てくる順番も微妙に違いますので、「勉強の本質を知らない」フトドキな子でも、ほぼ新鮮な気持ちで解くことができます。
親的には、問題集毎の特徴がわかって、チョビ楽しかったりもしますよ。
夏休みの苦手単元克服の集中砲火・社会編で使った問題集
複数の問題集をどのように使ったか?…の実例の一つとして、社会の苦手単元克服で夏休みに集中砲火を行った際、三菜が使った問題集を簡単にご紹介します。
くもんの社会集中学習 6年
公文から出ている、中学受験用ではない、普通の小学生向けの問題集です。
中学受験しててこの時期に普通の小学校向けの問題集??…と思われるかもしれませんが、ダメな単元はここまで戻ったほうが話が早い場合もあるのです。三菜の場合は、どうにもならない近代と公民はここからやったほうがよいと判断。
・中学受験的には内容は薄ーいが、それすら怪しい場合、近代・公民はまずはここから。
続いてこちら。
新演習コンプリーション6年
四科のまとめの新演習バージョン。いわゆる、まとめ問題集です。
・文章による一問一答だけでなく、歴史では出来事の場所等地図を使った穴あき問題や、公民では図表やグラフ、投票用紙サンプルなどの実物を使った穴あき問題もあるのが特徴。
次はこちら。
年表トレーニング
サピックスから出ている王道の年表トレーニングです。見開きB4サイズで、穴あき状態の解答欄に書き込めるようになっていますが、やや解答欄が小さいので見開きをA3にコピーするとストレスなく回答できるでしょう。ある程度重要語句が漢字でスラスラ書けないとあまりやる意味がない気もするので、くもんレベルができるようになった段階で、取り組むが吉です。
・見開き1ページの右側は、その時代の出来事について、簡単な記述問題。
・後半にテーマ史の年表穴埋めもあり。
・三菜は、近代の左側の年表の穴あきと、テーマ史の中で近代の部分のみ実施。
最後、一般販売されてないので画像やリンクがないのですが
W Baseic 社会 小5下(早稲田アカデミー)
これは三菜が小5の頃、四谷大塚を辞め、「さてどうやって勉強を進めましょ?」と試行錯誤していた時に、メルカリで800円ほどでゲットしたものです。小5当時は使っていなかったのですが、これがここにきて大活躍。
・見開き1ページに一問一答が豊富に掲載。文章による図や絵を使った一問一答も多数
・一問一答問題の右側に、解答欄があるため、子が回答しやすい+マル付けしやすい
ちなみに、こみるは新演習シリーズも購入してまして、見比べると
+新演習実力アップ問題集の「基礎演習」と「標準演習」
≒ W-basic
という感触。新演習は下記で市販されているので、新演習(テキスト)と実力アップ問題集の2冊を購入しても同じ効果が得られるような気がします。
複数の問題集を使うときの注意点
目的は苦手単元の克服のための「集中砲火」で、同じようだけど同じでない問題をガンガンやること。「目的の単元のみ」を親が抜き出して、次から次へとやらせるのがポイントです。
ですので、ハイどうぞ、頑張って!…と問題集をそのまま渡したらアウトです。問題集をイチからコツコツやってしまうので三内丸山遺跡とか小野妹子あたりが得意になって、終了~…です。
目的を告げて該当単元を探させるのもやめたほうがいいでしょう。時間ばかりかかります。
…というか、目的を告げるだけでいそいそとページをめくって勉強できる子であれば、そもそもこの時期に苦労はしていないでしょう。
複数の問題集がドーンと机に乗っていると萎えますので、コピーして次から次へと子にやらせるのも有効です。
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