「過去問」「何を」「いつから」は、塾なし中学受験生の親的そこんとこ知りたい話のひとつでは。ためしに「中学受験 過去問 いつから」とか「中学受験 過去問 どのくらい」とお馴染みの検索窓に入れてググってみましょう。…塾や家庭教師の先生方、はたまた、Komiruのようなn=1のクセに物知り顔で語ってるようなブログが山のように出てきます。特に物知り顔ブログ系は、それはもういろんな方が「うちはこうやったらうまくいった!」…的な好き勝手なことを言っている無法地帯。
で、どれもこれも尤もらしく、受験する前はKomiruも「はぁ、先人の教えだし、これこそ真実かもしれない」などと思ったもの。
ただ、まぁ伴走してみますと、これこそ「子による・人による」の最たるものだろうというのが三菜の中学受験を伴走して思ったこみるの感想。性格も能力も受ける学校も問題形式も今時点での出来あがり具合も1つとて同じ子がいないんですから「これぞ正義のやり方と時期」なんざないんですよ。多分。あったら高値で売れてそれだけで商売になっている。多分。だから条件もなく「こうすべき」とか言ってるのはおかしいでしょ。多分。…ならばいつものようにトライアンドエラーで我が子流を手探りでやっていけば良いのでは?
なお、Komiruの書き物のうち、ウッカリ本記事を最初にお読みになってしまった方のために申し添えますと、こちら塾なし中学受験の記録でございます。ですので、塾にお通いの皆さまにおかれましては我が子をしっかり見ていただいている信頼できる先生におたずねするのが筋というもの。よござんすね?
…ということで本日は、「三菜流・過去問の歩き方」と題しまして、中堅校目指す”塾なし”三菜さんの「過去問に関するあれやこれや」を回想しつつ、Komiruが感じたことなどをつれづれなるままに書き綴りますよ。
この過去問、煮て食おうか、焼いて食おうか…
- 過去問との出会い、ことはじめ
- 恋に落ちた学校については、過去問をガンガン研究しまくる
- 過去問演習のコレがミソ!
- まとめ
過去問との出会い、ことはじめ
5年の春くらいから、何となくのパラパ見を開始。
以前どこかの記事に書きましたが、5年の初期は「私の志望校はココだ!」と決めたわけでないまま、過去問を入手してはパラパラと眺めていた時期でありました。
5年の春~秋は色々な学校の説明会に行ったり、学校祭をみたりしました。大げさに言うと毎週末どこかの学校に行っていたような気がいたします。その中からいくつかの学校については、メルカリで過去問を購入。なんとなくのレベル感・テストの傾向をこみるがパラパラとみていました。
中堅私立中学志望校全勝!…までの道のり⑤~ハイブリッドな塾なし中学受験勉強・はじまる編~より
一体なぜこの時期、志望校も決まっていないのに過去問をパラパラめくっていたのか?ーひとことで言うと「三菜に余計な勉強をさせたくなかった」から。
5年の春・夏あたりとは、三菜本人は勿論のこと、傍で見ているこみるも常に「消化不良感MAX!」だった時期でして、「コレ、本当に中堅校目指す組が御三家難関組と同じ単元を同じスピードでシャンシャンやらねばならぬのか?」ということに疑念を抱いていた頃。過去問を見れば多少なりともレベル感がわかって「やらなくて良いところがわかるんじゃ?」と思ったのです。
結論から言うと、パラパラ見るレベルなぞでは「やらなくて良い単元や問題の識別」は明確にはわからなかったが、「おおよそのレベルの見当」はついたと思います。
「おおよそのレベルの見当」って何さ
例えば。
・出題文自体の難易度や、そもそもの文章量
・答えさせ方の形式(選択・抜き出し・記述など)の偏り/特徴
算数なら、
・総問題数(大問)がどれくらいあるのか
・問題文はあっさりしているか。読解を要するタイプか
社会や理科であれば、
・分野ごとに独立したタイプ(歴史なら歴史、地理なら地理、水溶液なら水溶液)か。
・なっげぇ文章を読ませて複合的な出し方をするタイプなのか。
・一問一答でおおよそ答えられるか、計算や記述させる設問の割合は全体のどのくらいか。
などですかね。
で、組分けテストや首都圏模試等の大きなテストと比べ、「なんだ、組分けの方が問題総数はるかに多いじゃねぇか」とか「模試の国語の文章、過去問と比べて長すぎますよ!!むずかしすぎやしません??」など、おおよそのレベル感を見ておりました。(まぁ、そんなことやったもんで、5年の途中でますます「こんなムズイの今この時点でやる必要あるのかよ」と思うに至ったわけですが。)
手っ取り早くパラパラチェックする…って一体どうやって。
塾なし組の想像ですが、通塾されていればお通いの塾にお尋ねするのが王道というものでしょう。まさか難関上位ばかりしか取り揃えてない、なんてことはないでしょうから「ちっと見せてくださいまし、センセ♪」と閲覧させていただくが宜しいかと。しますよね?
ところが塾なし組。塾のOGとはいえ、そうはまいりません。
受験のしょっぱなで通塾辞めといてOGとか言うな
とりあえず中身がざっくり見れればいい位に思っていたKomiru。「そういえばあの本屋に何か赤い本が陳列されてたよなぁ」と思いながらおもむろに近所の本屋へ行ってみたのですが、ちっちぇ店舗は難関上位 アーンド 伝統校の赤本しか置いてないことが多いのですよ!奥さん!!
塾も頼れない。本屋もあてにならない。塾なし中堅校目指す組が過去問を手っ取り早く見るのに使ったのは、以下の2つ。
① 泣く子も黙る、老舗「四谷大塚」の過去問データベース
ひとつは、中学受験生を持つご家庭でこれ知らないと「中受親モグリ」認定されることうけあいの「四谷大塚の過去問データベース」です。…え? 知らないですって?ならば、今すぐ登録ですよ!ナァウ!!
昨今、テキストにしろ合不合にしろ難化路線まっしぐら!…と巷で噂の四谷大塚さんなので、三菜が目指した中堅ボリュゾなぞ、もはやアウト・オブ・眼中なんじゃないかしら…と少々心配しながら覗きに行きましたが「中堅ボリュゾ」の学校についても「問題」についてはは三菜受験当時と同様、今もしっかり取り揃えてらっしゃいました。流石は老舗の心遣い。ありがたく活用させていただきましょう。
ただ、いわゆる御三家難関+伝統校に関しては毎年度4教科漏れなくしっかり取り揃えの上、解答のリンクが欠けてる年度はゼロ!…の力の入れようですが、中堅ボリュゾ(新興系含む)については欠けてるものも多く(特に国語が多い印象)、中には国語だけでなく理社もなく算数のみ、とか、解答もないものもチラホラ。重要科目なはずの算数だって2年前のものなのに解答ないよ?あれー?リンク切れ?という学校もあるあたりが、「君たちさー、あんましターゲットじゃないんだよねぇ」というメッセージを感じたりなどして、なかなか面白いものです。
(注) BBAの僻みが入った、個人の感想です。大事なことなのでもう一度言います。BBAの僻みが入った、個人の感想です。
まぁ、それでいいのですよ。何かしら取り揃えていただいてるだけで、十分ではないですか。タダなんだから文句なんか言っちゃあバチが当たるというもの。ここでは「へー、こんな問題が出るんだね」という感触を掴むのが目的ですから、これで全然良いのです。
② もっとパラパラ見たいなと思ったら、メルカリへGO。
この時点で少し気になる学校については、本屋…ではなくて「メルカリ」で「『過去の』赤本」を購入しました。少し気になるからよく見たいけれど、アレもコレも全部新品を買うのは気が引けました。三菜も我が家的にも最終的に気に入るかどうかもよくわからない学校ですからね。お金はかかりますがおニューな過去問を定価でバンバン購入するより、はるかにリーズナブル。
それに、後述します「恋に落ちた志望校」になるかもしれないので、入手しておけば「『過去の』赤本」としての扱いができるかもしれない。とりあえず入手しておいても損はないと思いました。
メルカリでの具体的な話は、恋に落ちた過去問研究のところで後述します。
恋に落ちた学校については、過去問をガンガン研究しまくる
さて、これまでパラパラ見をすることで親が「おおよそのレベルの見当」をつけてきたわけですが、同時並行で学校祭や説明会・見学会などに参加したり、子供目線で取捨選択していくと、「ここ行きたい」という恋に落ちる学校が絞れて参りました。
我が家ではこの時点で、どの学校も「受かればブラボーの胸アツ校」であるというスタンスでしたので、これらの5-6校について過去問研究をしていくことになります。研究するには対象物が必要!ということで、研究用の過去問集めをすることになります。
恋に落ちた学校があれば「『過去の』赤本」を集めよう。塾なし受験の場合、メルカリ出品チェックは親のルーチンワークと心得よ
研究用に、何年分用意しましょうかね?
あくまで我が家ケースですが、今通っている学校含むいくつかの学校は10年分くらい用意はしました。ところで10年分って、毎年発行される赤本10年分じゃないですよ!後述しますが3〜5年分の問題が入っている赤本なら、冊数でいうと2〜4冊程度です。※複数回受験がある学校については、本気で全ての日程について10年分揃えようと思うと10冊必要な場合もあります。
ちなみに我が家のスタンスとしては、受験する学校全てが受かればブラボーな学校であり志望校でしたので、偏差値が低かろうと「万が一のおさえ校」などという学校は存在しませんでしたので、その他の学校も大体5−8年分程用意しました。
10年分過去問演習やるとか聞くよね?全部やったの?
用意しただけで、全部やったわけではありません。あくまでも「(親が)過去問を研究するため」です。
塾にお通いの皆様はそのくらいやるのかもしれませんね。でも、6年冬まで部活と部活のコンクールやってた三菜的には、また、試験の直前まで問題演習を繰り返していた飲み込み悪め的には、とてもとても過去問各校10年分などやってる時間などありませんでした。
メルカリで探すのはいつの「『過去の』赤本」?ーまずは志望校の赤本の構成の確認から
10年分揃えるのに、10年間の赤本を毎年分揃えなくていいという話をしましたが、この理由は「赤本の構成」によるもの。最新版過去問には数年分の問題が収録されているものが多いです。例えば1冊に3年分の過去問が収録されているものの場合、イメージでいうと下図のような感じ。なので、昨年のものを買わずに、2年前や3年前の「『過去の』赤本」を入手した方が問題の重複が少なく、年度の守備範囲広く過去問を揃えられるという場合もあり。
ただし。1日に複数回、または複数日にまたがり試験が実施される学校の場合、「1年前の試験については全日程分の試験問題を収録しているが、2−3年前の試験についてはA日程分の問題しか収録してません」という構成の場合も少なくありませんでした。イメージは下の図をどうぞ。
そのような構成の赤本の場合は、毎年分地道に揃えていく方が抜け漏れなく集められることでしょう。
いずれにしても、現時点で発売されているものより昔の問題を集めたいと思ったら、ご希望の学校の「『過去の』赤本」がメルカリに出品されてないか、メルカリでチェックする癖をお忘れなく。チェックするのが面倒な方はメルカリアプリの機能を活用されたし。お目当ての学校に関連する出品があればプッシュ通知する機能を使えば、見逃すことは防げます。1週間ほどでプッシュ通知が外れる仕様なので外れたら通知の設定をするのをお忘れなく。中堅校の過去問は意外と出品があるとすぐ売れてしまいます。
過去問は受験終了後、メルカリで売れます。飛ぶように売れます。
メルカリで購入した「『過去の』赤本」であっても、「受験年度の最新版 赤本」であっても、メルカリに出せば、即売れでした。
御三家のような学校については、親が苦労して「『過去の』赤本」など探さずとも最新版を購入すれば10年分の仕様のようなので、そもそもメルカリで血眼で「『過去の』赤本」など探す必要性があまりなさそうです。一方、中堅ボリュゾ目指す組となると、10年分収録された赤本など発売されていない学校もある。どこで手に入れる?メルカリでしょ?…となり飛ぶように売れるのでは、と想像。
想像なので本当のところはよくわかりませんが、とにかく出品すればサッと売れました。探すのは手間ですが、サッと売れるから良いではないですか。
売るのだって面倒といえば面倒だよ。
ま、幼め・飲み込み悪めというのは、あらゆるところで手がかかるのでね。
中堅校を目指す塾なし組だって過去問を研究したほうがいいと思う。その理由
「過去問研究するのは記述や思考を問うてくる上位難関こそ。中堅校なんて基礎問題ばっか出るんだから過去問研究とか意味ないんじゃないの?」…と思ったそこのあなた。
中堅校を目指す飲み込み悪め組が過去問を研究するのは、上位難関目指す組とはまた違った理由があるのですよ。理由は主に2つ。
飲み込み悪め組は、上位難関目指す組と比べると勉強体力が圧倒的に少ない、と思います。受かりたい気持ちは子供ながらにあるのですが、自分を追い込もうなどという感覚が大人の感覚からすると無いに等しい(もしくはあるかもしれないけど見えないくらい薄い)ので、アレもコレもやらせたい親の気持ちとは裏腹に「えー、勉強こんなにやんのか、マジ?」くらいの心持ちでいる場合があります。
また、沢山の項目を与えたからといって身になるかというとそうではないばかりか、寧ろ沢山の項目の投与は消化不良で害悪になる場合もあるので、やることは極力削ぎ落とし無駄な勉強を極力しないに限るのです。
勿論中堅校を目指す組のお子様でも「そうじゃない」お子様もおられると思いますが、少なくとも三菜はそうでした。
前述のパラパラ見の話を再掲(リンク)しますが、例えばそうやってパラパラ見をするだけでも「この単元はかすりもしてないけど流石にできるようになっとかないと、ヤバそう」「テストでこんな長文(あるいは内容的に難易度の高い)の出題をしているが、こんなの解けなくても良いのでは」などがボンヤリわかるわけで。
さらにリキ入れて研究すれば、
「この単元の中でもここは出やすい、おさえないと話にならん」
「毎年、生物よりも明らかに化学・物理の割合が多い」
「この単元のココは出題されたことないし、難易度的にも出る気がしない。」
「物理でこういう単元が過去5年で出ているな、となると今年はこの単元が怪しいのでは」
「消去法が使えん。ぼんやりわかってるだけじゃ解けない出題の仕方だな」
「まとめ教材のその部分は捨てよう」
などというそれやこれやがわかってくるので(※素人なりに、です)ある程度は子供に無駄な勉強をさせずに済む、というわけです。
いちかばちかヤマを張るとか、占いのような「出る・出ない」じゃないですよ
ちなみに、これ、我が家は自走しない子の塾なしですので仕方なく親がやったわけですが、必ずしも親がやる必要はないと思いますよ。通塾されていれば塾の先生がこういった情報をお持ちのことでしょう。家庭教師や個別にお頼みの場合は、子の各校の難易度や問題の傾向を研究しておられるでしょう。よってこのあたりはお願いすれば、当然見立ててもらえるのではと想像します。
もういっちょ。
三菜の時にも複数回入試がある学校については「問題の難易度はほぼ一緒だけれど、この回とこの回で合格最低点違うんだ?」みたいなのはありました。その辺りのあるやなしやをじっくり研究していくことは、塾なし組が併願を組む場合の戦略の一助となりましょう。
また、ここ数年は上位難関から中堅校に流れに流れてきて、例年なら合格できていたはずなのに残念だった、なんていう話も聞きますので、その辺りの推移をしっかり見ておくことは塾なし組においては非常に重要と思います。
んな情報、塾に行ってりゃ当たり前だのクラッカー。先生がしっかりフォローしてくださるのでしょうけれど、塾なしで挑まれる方には「当たり前だ」ではない場合もありますので、敢えて記載をしておきます。
余談:中間期末の問題は、入試問題とよく似ていたぞ
余談ですが、三菜が入学後受けた中間期末、問題が「入試問題」にクリソツでした。
なんでしょうね、問題構成とか、問い方とか、解答欄の作り方まで(笑)本当によく似ていてびっくりしました。英語は入試問題になかったので除きますが、国・数・理・社は既視感バリバリ。
入試問題は、こういう生徒に来てほしいという思いがこもった「学校からのメッセージ」と言われていますが、それに加え「入学後はこんな感じの問題が続きますよー!そこのYou、準備、おけ?」というメッセージなのかもしれないな、と思った次第。
中堅校の入試説明会こそ「現地」に足を運ぶべし。「過去問」の視点からそうしたい、その3つの理由
学校見学は「我が家視点」を持って数多く「現地」に赴かれることを強くお勧めします。やはり現地で得られる「肌感覚」は、オンライン説明やパンフだけでは絶対に得られないものなので。それについて詳しくは下記エントリーをお読みくださいませ。
では、なぜ本日の過去問のエントリーでわざわざ「今一度「現地に足を運ぶべき」の話をしたのか?」ですが、その理由は3つ。
学校に足を運ぶ機会は年に何度かあるかと思いますが、いわゆる学校の内覧や体験会・文化祭・運動会といったイベント系と、学校生活やカリキュラム・入試に関する話が聞けたり、個別相談会があったりする説明会系とがあリますよね。そのうち、6年生向けの説明会(名称は入試説明会だったり、色々)は必ず参加するようにしたほうがよろしいかと思います。
その理由は「昨年度入試の問題・解答の現物(と解説)」を配布することがあるからです。これをゲットするために説明会に参加するといっても過言ではないと個人的には思っております。
たかが本物、されど本物です。見覚えのある実物で解いたことのあるあ状態で本番を迎えるのと、全くの初見の状態で本番を迎えるのでは、ドキドキ度合いも違うというもの。実物のページングや余白などを見ておくことで、計算の余白はどのくらいあるのか?文字の大きさ・フォントはどんな感じか?問題文と問題が別ページに渡りペラペラ捲らないと解きにくいタイプか?…など、それなりに心構えができます。
「別に本物かどうかなど大した話ではない。演習できれば別にいいんじゃねぇの」とお考えのむきもあろうかと思います。
しかし、なるべく本番と同じ状態で演習して本番のドキドキを軽減させてあげたいと思うのもまた親心。赤本の解答用紙など見ますと「実物を●%縮小したもの」と縮尺が書いてある。ならば、と母はせっせとその表示に従い両面コピー。少しでも本物に近くなるよう問題冊子風にホチキスで製本したりと、涙ぐましい努力をするでしょう。
ところがです。
幼めの子供というものは、何度も母のお手製の過去問を解いているうちに、気持ちがだらけてくるのです。それが憧れのあの学校であろうと、です。…そこで、実物の登場です。「これ、昨年の入試の実物だからね。昨年合格した子が解いたやつとおんなじ、ほ・ん・も・の!」の一言は、ここに入りたい(かもしれない)!と思う子の気持ちをアゲアゲにして気持ちをピシッとさせてくれましょう。それにホンモノの紙とフォントのなめらかさは神々しいものです。時に斜めってしまったり、どことなくグレーがかった「コピーの過去問」とは美しさがまるで違います。母のコピー&製本の努力など、悲しいかな、一蹴の破壊力。ここぞという時に使うべく、必ずや貰っておきましょう。
なお「6年で入試説明会と校内案内の2回参加したら2つ昨年度の本物を貰ってしまった!」という方。Komiruも意図せず2つ頂戴してしまった学校がありましたが、1つは利用し、1つは受験終了後「メルカリで赤本を売る」際に、おまけとして付けて差し上げました。購入された方にとっては足を運ばすとも一昨年分を入手するに値しますので、間違いなく喜ばれることでしょう。
中には6年生限定としていない入試説明会をする学校もあるからだと思いますが、「4年で1回、5年で1回、6年で1回参加し、過去3年分のホンモノを入手した!」というツワモノをネットで見かけたこともあります。ただ、コロナ禍以降はなかなか難しいかもしれませんね。
中堅校の入試説明会というのは、昨年度の入試問題の出題意図・ねらいや、今年の入試問題のポイントを解説してくれることが多いです。これは過去問の研究の観点から大いに役立ちました。
さらに一歩踏み込んで「この単元を出します」「こういうテーマで出します」とヒントをくれる学校や「時事問題については●●を出します」「この本から出題します」なんてことまで、大盤振る舞いで言及する学校もありました。塾なし受験生の親としては聞き逃すわけにはまいりません。
中堅校でなくても、1月の栄東なんかは出題範囲を出すことで有名だよね。三菜は受けなかったけど。
学校案内や募集要項やパンフレットには一言も書いてありませんが「複数回受験の加点をどのように行うか」それに付随して「繰上げをどのくらい行ったか、それは複数回受験をしていたからか、単純に点数で繰り上げたのか」などの情報提供を口頭で行う学校もありました。
過去問を解いていく際には「合格者平均」「合格最低点」と我が子の結果を照らし合わせながら出来具合と見込みをチェックしていくわけですが、こういう加点がある場合はそれも頭の隅に置いておきます。例えば「この加点があればギリ合格なんだろうけど、まだ加点なしの実点数では届かないから、この分野をいつまでに強化して演習していこう」などと考えるのに使えます。
ある学校では「昨年の入試問題のこの問題が解けたか解けなかったかが合否を分けた」とか「合格者のこの問題の正答率は○%でした」などと詳細にデータをお話しくださった学校もあり、この学校を受ける子たちがどのレベルの問題をどのように解いていて、ならば我が子は本番までにどの辺りをどのくらいまでできるようになっていると望ましいか、などを考える際の参考になりました。
なお、これらの情報は「現地に赴き、耳で聞く情報」となっていたことが殆どです。説明会に出席しますと、熱心にペンを動かす、または、真剣にタブレットに打ち込む保護者のアツい姿が観察できることでしょう。
2、3回ゆっくり繰り返してしゃべってくれる学校が多かった印象。1度で聞き取れなかったからといって慌てなくても大丈夫!
たまたま三菜が目指した学校がそうだったのかもしれませんが、結構多かった印象があるのがコレ。説明会の会場の外、もしくは学校の事務室等で、書店よりもはるかに安い金額で赤本を売っているのです。
Komiruは当時それを知らず、最新版についてはとっとと書店で赤本を購入してしまっていることが多かったので現地で購入することはなかったのですが、かなりお安い場合もあるので、5年や4年で現地を訪問する機会があるようでしたら「『過去の』赤本」をメルカリでゲットする感覚で購入してもよいかもしれません。
過去問演習のコレがミソ!
ミソとか言ってますけど、あくまで n=1の三菜例にすぎません。こうやるべきなどというつもりは1mmもありません。「へー、飲み込み悪めって、そんな感じなんだ?」というウワサ話のひとつとして、蜜の味を存分にお楽しみあれ。
いつからやったの?どこからやったの?
・三菜と過去問の出会いは、6年・秋(11月頃)
(どこから)
・持ち偏差値より10~15ポイント低い「志望校」の過去問からスタート(1、2回×2校)
※ただし、秋時点で全志望校1回分の手応えを見る(1回×5校)
なぜ過去問は「11月」のスロースタートだったのか?
6年の秋までは三菜の吹奏楽のイベントがめじろ押しだった!…という理由もありますが、やはり三菜の仕上がり度が大きい理由です。
詳しくは別記事をお読みいただきたいのですが、三菜は進学くらぶの6年上のカリキュラムを無視しています。6年前期は夏休みが終わるまで、4年・5年の演習問題集をひたすらやり込んでおり、6年上のうち中堅校でも必要と思われる「上乗せ新出問題」については夏休みに開始して秋頃に完成させていました。
つまり、それ以前に過去問に取り組んだとしても、三菜の仕上がり具合から見るに「数に限りある過去問の無駄づかい」になると思ったのです。
なぜ持ち偏差値−10〜15ポイントの志望校過去問からスタートしたのか?
その理由は3つ。
② 手応えを感じることで、三菜を「私ってイカしてない?」というアゲアゲ状態にさせたいから
③ 難易度の高い模試と比べ「捨て問ゾーン」が少なく、試験で踏むべきプロセスの感覚を掴むのに有効だから
詳しくは「6年の秋、持ち偏差値より〇ポイント低い学校の過去問をやってましたの巻」「持ち偏差値マイナス校の過去問が意外と有用だった話」として過去に別記事にまとめましたので、そちらをお読みくださいませ。
なお、後述で「過去問は親が事前に見ておく・解いておく」話が出てきますが、与える持ち偏差値マイナス校の過去問についても、Komiruが問題をチェックorざっくりと実際に解いて、難易度と三菜の勉強レベル・相性を照らし合わせた上で実施。持ち偏差値マイナスの学校でも、マイナス10ポイントくらいの開きしかない場合、子と相性の悪い学校はありますからね。アゲアゲになれそうであることを事前に確認して実施です。
第1志望の問題をガンガン解いても結構なんですが、飲み込み悪目組はもっと他にやるべきことがあるのです。それは「穴をできる限り埋めること」「忘却をできる限り食い止めること」。だから志望校の過去問を闇雲に解くより、例えば「2週間でこの単元を完璧にするぞ」という勢いで、集中特訓した方が身になった感。
ただし、持ち偏差値相当、持ち偏差値+の志望校の過去問も、この時期1回分はやりました。
三菜の仕上がり具合からみて、できないのは折り込み済みです。本人にとって、意味はあまりないのです。なのに、なぜやったのか?…それは、過去問研究により「今時点の三菜なら大体このくらいであろう」という親の予測がどの程度合ってるかを確認し、その後の問題演習の計画を修正したり調整したりするためです。
持ち偏差値よりー10〜15ポイント。でも「行きたい!」と思えるマインドセットが重要
ここでお伝えしたいのは我が家としては「マイナス10ポイントならどの学校の過去問でもいい」というわけではなかった、ということ。
幼めな子にとっては、過去問演習だろうと問題集の問題演習だろうと「勉強」には変わりないというのが基本スタンスです。ということは、いくら過去問演習で点がとれたからと言って、聞いたこともない学校の過去問ができたところで本人にとってはほとんど意味がないわけで。
幼め三菜が過去問演習でアゲアゲになるためには、学校見学などをした際に「ここ、行きたい!」と思えた学校の過去問で点数が取れ、合格できそうと思えることが重要でした。
そう言う意味でも、親(先生も)が「安全校の過去問だよ」とか「万一のおさえ校の過去問ね」などと子の前で軽々し口にするのはいかがなものかと思います(数値的な併願戦略上、大人が頭の中で考えることは勿論必要だと思います。なので本記事では持ち偏差値マイナス、プラスなどの表記を使います)。詳しくは別記事にしているので、あわせてお読みくださると幸甚に存じます。
どの年度からやったの、どのくらいといたの
こちらは持ち偏差値ごとに対応を変えました。
・最新年度から2校それぞれ1、2回分ほど
②持ち偏差値と同等校、持ち偏差値+校の過去問
・出題傾向が変わっていない数年前のものからランダムに
※最新年度は「本物」用紙でやりたいのでとっておく
・各校偏りあるが、3校で15回分+αほど
① 持ち偏差値ー10〜15ポイント校の過去問」について
② 持ち偏差値と同等校、持ち偏差値+校の過去問について
過去問は、直前期に解く用に1〜2回分ほど残したよ
三菜の2月志望校のケースでは、1月の直前で1〜2回分演習できるように残しておきました。その理由は2つ。1つは
はい、ほんまもんのアレの話は前述しましたね? 流石にこれだけ書くとしつこいですね。それを使いたいから、以上。
もう1つは
おっと!ここで一切論理的でない感情論の爆発!?
秋以降の時間は、すごく簡単に言うと「過去問を解く⏩ 問題集に戻って補強+まとめ教材 ⏩ 過去問を解く ⏩ 問題集に戻って補強+まとめ教材…」の繰り返し。
そんな中、直前で解く過去問がない!…って単純に不安じゃないですか??なんというか。最後の総仕上げ用で解きたい、というか。
ただし。1月の直前期に解いてみたら箸にも棒にもかからなかった…などということになると精神的ダメージがハンパないですよね。なので、残しておいた過去問については(なるべく点が取れるよう)親が事前に解いて、その過去問における子の苦手単元や抜け落ち単元について、過去問を解く少し前までにあえて事前に対策はした上で取り組ませました。「おおお、取れてるじゃん?これで本番大丈夫だね!」と持ってきたい的な。
ええと。そんな出来レースのような過去問演習で意味ある?
意味ないことはないと思っています。
だって、結局は入試前のどこかのタイミングでその抜け落ちや苦手をフォローするんです。別に今フォローしたっていいじゃないですか。別に同じ問題を一度解いてから「ハイやってみよー!」とやらせてるわけではないですし。それにこの直前期に「やばい!できない!」感を植え付けるよりは、できることなら「できた感」を掴めた方がノリノリで受験に挑めますでしょ?直前期は親も子もメンタルは超重要なのです。
なお、直前でやる過去問、「この過去問演習は、直前だからね。時間配分や捨て問を捨てられるかなどをしっかり見るためのもの。点数はノーカウント。」と言っておきました。…それは何故か。
万一「ヤベェ、できなかった…」という結果になっても精神的ダメージをくらわないためです。
え…そんなん…できた感掴むためにやるんじゃなかったの?
おっしゃりたいことはわかります。この時点で点数が取れてなくては意味がない?…ええ、そうかもしれません。ですが、できなかったとしても、親としてはやっぱり「できない感」は極力植え付けたくなかった。
どこかで書き綴りましたが、模試が秋に終了した後から入試のその日まで三菜の力は間違いなく伸びました。はかる手立てが無いので完全に親の肌感でしかないのですが、側で勉強を見ていると、じわじわとできるようになってきているのは手に取るようにわかったのです。
ですが、なんということでしょう。
あれほど「直前の過去問ではできた感を掴みたいから」とか言って対策までして直前の過去問に挑ませているのにですね、親の感覚とは裏腹に、実は過去問演習ではあとちょっとの点数が取れないという状態がずっと続いていたのです。このままアレとコレとをやっていけばきっと2月の当日にはいけるだろう手応えがかなりあるからには、ここで本人に「できない感」をモロに感じさせるわけにはいかないと思ったのです。
志望校のうち2校は、最後まで合格最低点取れなかったんだよな。よく受けたね
それはその通りなのですが、別に子ができないことの現実に目を瞑り受かることだけを根拠なく信じて試験を受けさせる「特攻」をさせてる訳では無いのです。箸にも棒にもかからない肌感なら、こんなことしませんよ。側で見ていて、多分いける肌感があったからこそ。
過去問は知識の確認…だけじゃない。試験本番のお作法ー時間配分、解く優先順位、捨て問の見極めを再確認する良い機会
優秀なお子様をお持ちの方には信じ難いことだと思いますが、時間配分や捨て問の見誤りだけで10点や20点を簡単に左右されてしまうのが飲み込み悪めと言うもの。つまんない計算ミス、とか読み飛ばしとか以外に、です。
ですので、三菜にとっては「テストのお作法」をマスターしていくことは非常に重要でした。点数を見なかったことにするかどうかは別として、最後の過去問演習で(も)試験の取り組み方のおさらいをしたのは、今でもよかったと思っています。
時間配分の話、問題を解く優先順位、捨て問の見極めについてのエントリーは別記事でガッツリ書いたつもりなので、こちらからどうぞ。
え?テストをどうやって受けているか確認したことがない?うちの子はそんなことは分かってるはずですって?
…そう思っていたとしても、見たことないなら今すぐに子の様子を観察した方が良いでしょう。大人としてはテスト受けるなら至極当然!と思われるようなことすら、我が子はやっていないかもしれませんよ。
他の勉強もあるよね?過去問って1週間のうちいつやってたの?
主に土日に過去問演習をした理由ですが、
・12月下旬まで部活コンクールの練習が毎日あり、過去問のための纏まった時間を捻出できなかった
・土日が休みのタイプの共働きだったので、過去問を解いている様子を観察して前述の試験のお作法ができているのかをチェックするのに平日でない方が親が都合が良かった
という事情がありました。
なお、「基本」とかいたのは常にその通りにやったわけではないため。内容はその時に応じて、かなりカスタマイズしたのです。一例を書くと、
・1日、2日共に午前・午後ダブル入試を予定していたので、午前4教科+午後4教科の過去問イッキ解き!で大変さを体感。
など。
過去問を解いている時期の他の勉強をどのように進めたのか、6年下期の三菜の勉強内容については、時々個別にご質問をいただくことがあるので別記事にまとめたいと思っています。
過去問を初見にしたい。ならば、下期のテキスト/問題集から志望校の問題は徹底排除。
6年の夏休み以降に取り組む「四谷大塚・6年下期」のテキスト(有名校編)ですが、各学校の過去問で構成されています。ということは。志望校の過去問で出題される問題がポロポロと問題集に登場しているのですよ!
個人的に過去問というのは「初見」で子が解いた結果と「合格最低点/合格者平均点」と照らし合わせないと意味がないと思っています。
前述で過去問は試験のお作法を確認する良い機会、とかきましたが、一度やったことある問題は(やっぱりできなかったとしても)「あ、見たことあるわ」となり心理的ドキドキ具合は全然違うし、「あ、これ難しかったな(やさしかったな)」という記憶はありますから、問題全体を見渡した時の優先順位づけ・取捨選択が初見の時より簡単になってしまいます。
これでは折角の過去問を骨の髄まで味わい尽くせません。
従って、下期のテキスト/問題集は事前に目を通し、志望校の名前がつく問題については徹底排除して演習させました。
この話については別記事でエントリーしましたので詳しくはこちらで。
なお、これらのテキスト、一見目新しく見えますが、難易度は5年後期〜6年前期までよりむしろ後退した感すらあります。やはり予習シリーズは、スピード・難易度とともに「中堅校目指す組には難易度高過ぎだったんとちゃう」と思った瞬間でもありました。
時は金なり!時間短縮のために親が事前にとく!解説も見る!
三菜流過去問の歩き方において、親の仕事は過去問をせっせとコピーして本番さながら整える、、、だけではありませんでした。ズバリ、過去問は子が解くまえに事前に親が解くor解説みておくなど準備しておきました。
ええ…やりすぎじゃない??…なんか、かなりドン引きなんだけど
ええ、ドン引きでしょうとも。ですが、事前に準備しておく=採点が淀みなく進み、解説もスムーズ=子の時間の無駄がなくなるので、やらねばならかったのです。
我が家は習い事も部活も諦めない受験を選択しています。そのためには、時間の無駄の排除を徹底的にしないと成り立ちません。ここで親が準備をしないとどうなるか?ただでさえ通塾されている方から比べ少ない勉強時間が、ないに等しくなってしまいます。時は金なり、と子も習ってまいります。通塾されてる方も、塾で受ける諸々の時間が無駄にならないよう家庭教師や個別に課金して、時間を金で買うという側面もあるでしょう?ならば、塾なし組は親がそれをやってもいいのでは?
休み時間は与えますが、子にスキマ時間を作らせない鬼婆なだけだった、とも言いますな
無駄な時間の徹底的な排除は我が家において至上命題だったのです。親の狂気でもなんとでもおっしゃい。狂気ついでに、無駄の徹底排除のお話は別エントリーでもしております。お口直しに、こちらもいかがでしょうか。
社会に関しては、正誤問題や歴史並べ替えの記号問題のみ過去問からつまみ食いで演習
4教科、本番に合わせて、よーいスタート!…とやるのも過去問演習。でもよく出る形式の問題をどんどんつまみ食いして攻略していくのも過去問演習だと思います。
これについてはこちら↓にまとめましたのでお読みくださいませ。
過去問を繰り返しとくのは必要か
三菜には過去問を2回解くことはさせませんでした(やり直しはします)。
理由は「とてもとてもそんな時間がなかった!!」という切実な理由と「もう同じ問題は2度と出ない」という割切りもありましたが、三菜レベルの学校の場合「過去問は過去問としての扱いをすれば良い」と思ったので。
難易度の高い問題の場合、その問題自体をどう攻略するかということに時間をかけたり、もう一度解いてみて着眼ポイントを確認する、あるいは学校のクセに慣れるという意味で、同じ過去問を繰り返し解く行為は意味があるような気がします。難易度の高い学校を目指されている方が過去問2回目などされてる方が多いように感じるのですが、それはそのような理由もあるのではと思います。
一方、三菜の志望校の問題は、多少の捻りがある程度。難関校ほど思考力をゴリゴリ使ったり、目の付け所がわからないと解けないような問題はほとんどありませんでした。ならば、問題自体を研究するために過去問を解くというより、①試験のお作法の確認(全体を見てどれを先にやるか・どれに時間をかけてやるかを目利きする前述の話)と、②取れてないといけない問題/単元の抽出のために過去問を使った方がよさそう。2回同じ問題をやるために時間を使うより、これから2月の試験当日までの洗い出された問題を潰すことに時間をかけた方が良い。と思ったのです。「過去問は過去問としての扱いをすれば良い」と書いたのはそういう意味です。
また、激しくお叱りを受けそうですがあえてかきますと、個人的には中堅校の過去問において、1度解いたことのある過去問をもう一度やって合格最低点/合格平均点超えたかどうか判断するのはマジで意味がないと思っています。
「それってあなたの感想ですよね?」ってやつですよ
1度やったくらいでは正答しないものだから意味があるんだと言う方もおられます。もちろん、間違えた問題の演習は時間があればそれはそれですればよろしいと思います。しかし、「この問題見たことある」くらいは子供は覚えているもの。となると、どれに時間をかけてやるか・捨て問をどうするかなどの試験特有の目利きについては、初見の時と2回目以降では全く異なります。目利きに時間をかける必要がないわけですから、前より取れるようになって当然なのです。合格平均点を超えたと喜んでどうする。初見で決められた時間内に目利きもして、解ける。それが重要だと思うのです。
子のできた感の醸成にはよさそうなので、時間がたくさんあればそういうことをやっても良いかもしれません。あくまで我が家ケースにおいては意味がないと思った、ということです。
まとめ
当時のメモを見ると、毎日がトライアンドエラーで必死でした。
一般論として正しいかどうかはさておき、子の様子を見る→仮説を立てる→やらせてみる→うまくいく/エラーが起きる→今一度分析→仮説を立てる…の繰り返し。とにかく勉強以外の時間も確保したいので無駄なことを極力排除したい。あれこれやらせたい想いに蓋をして、色々なものを削ぎ落とす日々。
それに、直前も直前にやった過去問演習などは、メンタルのため「事前にその単元を演習させておく」だの「時間配分や捨て問の見極めをするため」と割り切るとか、時間の無駄を省くために親が事前に問題を見ておく/解いておくとか、書いていて狂気以外の何ものでもない気がいたします。
ーまぁ、ここまで書いておいてなんですが、色々やってはみたものの、たまたま結果オーライだったような気もいたします。色々やったあれこれが、その年の、その学校の入試で、その時の状態の三菜にとってピタリとはまった、ということなのでしょう。そもそもn=1だし。
何それー
三菜の性格が違えば、志望校の選び方がこうでなかったら、最後までじわじわ伸びる実感を感じなかったら、また別のやり方だったに違いないのです。
そういうことも含め、他人の情報・経験談はあくまで他人の情報・経験談。自分の子供のものではないのです。いろいろな経験談は参考になるものとは思いますが、いかに状況が似てようと、盲信するものであってはならず、情報を仕入れながら自分の子の現状と周りの状況を見ながら判断していくものなのだと思料いたします。
ということで、長々お付き合いくださりありがとうございました。受験生の皆様の過去問演習が実りあるものになりますよう祈念しまして、本エントリー終了。
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