三菜は、5年の春から塾なし(四谷大塚の進学くらぶ)に切り替えていました。夏期講習の時期が近づいてくる頃、進学くらぶから夏期講習テキスト販売のご案内が届きまして、それには「校舎で夏期講習を受講する方は夏期テキストのお申込みはできません」と記載がありました。
よくわからず問い合わせたところ
・校舎に通って夏期講習を受けるもよし
とのことでした。
後述しますが、料金は雲泥の差!
さて、夏休み、どうしましょう??こみる家は共働きですので、校舎で受ける夏期講習は魅力です。誰かの目の届くところに子がいれば、まったく家で勉強しない、怠けていた…なんてことはなさそうです。
6年、夏期講習の内容とは
三菜が通塾していた4年時の四谷大塚の夏期講習は「どんどん先に進みます」タイプではなく「これまでの総復習」という意味合いが強かったような記憶。そして必修分のテキストは、中堅校を目指す子も難関校を目指す子も同じテキストを使っていましたので、どの学年でも恐らく「授業内・映像授業内で扱う問題がクラスにより異なる」のだろうと想像。
同じことやってたらコースわけの意味ないもんね。
6年の夏期講習は、いわゆる総まとめでした。
すべての単元についてフラットに問題演習中心に進んでいくという話は小耳にはさんでいましたが、実際どうだったか振り返ってみますと…まんま、噂通り。
・どの教科も各16日分。※2020年は17日+テストだったみたいです
・テキストはものすごい厚み ※算数(青いの)なんて2㎝くらい。
・国語・理科・社会は「全てのレベル共通」で16日分
・算数だけは1冊が「難関校対策編」と「基礎特訓編」と別れていて各16日分
・国語は、毎日の基礎トレに適切な漢字の小テスト付き
内容ついでに、テキストについて少々。
算数は1冊の中で「難関校対策編」と「基礎特訓編」と別れていて各16日分ですが、なんせこの厚み。難関校対策をやらない子用に分冊にしてくれればいいのに…と思いました。
勉強大好きor自分事の受験であるという自覚がないかぎり、厚みを見ただけで子は「ウへッ」と嫌になるでしょう。
「この大量の問題、やりきったぜ、オレ!」って感じるための厚み…かもしれないけど、まぁそう感じられるかどうかも「受験を自分事として捉えているかどうか」に依るでしょうね。
紙質は四谷大塚にしては珍しく「鉛筆にひっかかりのあるつるつるしすぎない・厚みのある紙質」でした。…!だからこんなに分厚いのかな???…なので、書き込みたい方はどうぞ。
でもこみるなら、1日分の薄さを追求したいので、迷わずコピー。
ただでさえ暑いしダレがちなのに、厚みごときでやる気を失われては困りますから。
答えは分冊になってるのでマル付けはしやすいです。
我が子の現状は?…子の出来上がり具合について現状把握してみる
出来上がり具合=苦手単元がどのくらいあるのか?ー見極めは客観・主観の2面から
こみる家では、夏期講習どうする?…の前に、ひとまず我が子の「現時点での出来上がり具合=苦手単元がどのくらいあるのか」について棚卸しをしてみました。
手法はどんな形でもよく、以下の2点が夏前に把握できればよいのではと思います。
・子の主観的な苦手単元はどれか
面倒ですが「客観的にみてとれる苦手」と「子の主観的な苦手」の両面から把握したほうが良いと思います。客観・主観両面から把握したほうがいい理由は2つ。
理由1:その子「不味さ」をだいたい拾い集めることが出来そう
例えば、点数が取れていないクセに本人は致命的と考えていない単元(「ケアレスでホントはわかってるのにねー」くらいの認識)。これは直前になって「あれ?得意なはずなのに点が取れないよ?」となるおそれがあるので、本人の認識を改めてもらう必要があるでしょう。
逆に点はとれていても本人的にイマイチ自信が持てない場合。何か本人の中でモヤる事情・腑落ちしない事情があるのかもしれず、そうであるなら入試本番に確実に点をとるためにそのモヤっとを潰しておく必要があるでしょう。
他にもいろいろありますが、両面から掛け合わせて把握しておけば、だいたいの「不味さ」は拾い集めることができると思います。
理由2:苦手を潰す勉強の「優先順位」がつけやすい
6年生は春以降「苦手を潰す勉強」もしていくことになりますが、苦手っぽいところを手あたり次第やっつけていったらタイムアウトになるかもしれないし、何より効率的ではありません。
主観・客観両面から掛け合わせれば、苦手のどこから手を付けるべきか優先順位をつけやすくなります。
例えば、客観的にも主観的にもまずいやつは、早めに潰しにかかる必要があり、本人は苦手でなくても点数になっている単元は後回しでよさそうです。
更に志望校の傾向などにより優先順位を変えたほうがいいこともありますが、こういったやりくりにも主観・客観で単元の状況を把握しておけば判断しやすくなると思います。
例えば、先の優先順位付けで2番目でいいかなと思っていた単元が再頻出の単元だった場合、主観・客観ともにダメダメ単元より、早めに時間をかけて潰しておこうという戦略もあり得ます。
現状把握、三菜のケース
毎度書いててなんですが、唯一無二の正しいやり方なんて存在しないと思いつつ、参考までに三菜の現状把握について備忘録。
お急ぎの方は読み飛ばして
ご自身で試行錯誤するのが無理ゲー…だったら、カテキョ、塾の先生にご相談しちゃうも一手!
算数編
- ステップ1客観的:結果となって表れている苦手単元の把握
■ 日々の問題演習から苦手認定できる単元を洗い出し
・ルーズリーフを見ながら「説明出来ちゃいますけど」に昇華できた問題が少なめな単元+「出来ていたのにしばらくたつと出来なくなりがち」問題がそれなりにある単元をピックアップ
・こみる家では演習問題集に取り組む際、問題1題につき1枚のルーズリーフを使用し「できるできない」を区分けして保管していたので、取りこぼしの単元はそれらのルーズリーフの状況からなんとなくわかるようにはなっていました。
参考記事①「 わかった」と言ってるし・繰り返してるのにできない問題って何?
参考記事② 出来ていたのに「しばらく経つとできなくなっている」問題もありますよ
■ 模試の出来具合から苦手認定できる単元を洗い出し
・単純に素点で判断する
・特に「説明出来ちゃいますけど」に昇華したのに模試で出来なかった問題が多い単元は、要注意
参考記事 模試で親が重視したほうがいいところは偏差値や素点じゃないですよ
- ステップ2主観的:自身の感覚として苦手と感じている単元の把握
■演習問題集の目次を見せ、三菜本人に〇×△をつけさせる
・「苦手だなぁ嫌だなぁ」と思う単元に×、「どちらかというと嫌じゃないかも」と思う単元に〇
・模試の出来不出来等にかかわらず、本人の感覚値で〇×をつけてもらう。
・どちらでもないものは△だが、極力〇か×にする。
かなり計画的にやらないと、入試までに間に合わなそうな予感。
社会について
■客観的な判定
・歴史・公民は、クイズを出すなどして親がだいぶ関わっていたので、インプットレベルでどの辺の単元がダメなのかは感覚値として把握していた内容を利用。
■主観的な判定
・三菜の主観的な苦手は多岐にわたっていました。
ー地理は全体的にマル。
ー公民はどの単元も×すぎて単元毎に判定する必要なし。
ー歴史は江戸以降~大正・明治・昭和が×
理科について
■客観的な判定
・社会と同様、親がだいぶ関わっていたので、どの辺がどうできないのかを感覚値として把握していた内容を利用
■主観的な判定
・算数同様、「演習問題集4年~5年」の目次から、「〇△×」で洗い出し
国語について
洗い出すまでもなく「壊滅的」で別個の対策が必要でしたので、別記事を参照くださいませ。
現状把握結果を元に、夏期講習は我が子にメリットがあるかを検証する
アテンションプリーズ!以下のメリット・デメリットは、飲み込みの悪めの子むけのものですよ。
夏期講習を受けるメリットはなんだ
夏期講習を受けるメリットはズバリ「他の子供たちが一生懸命なっている姿を目の当たりにして、オレやらなきゃモードを奮い立たせることができる」点でしょう。だって、周り、みんな頑張ってますもの。
あと、共働きの親的には、第三者の目の届くところで子が勉強している「風(ふう)」なので「何となく安心」…といったところでしょうか。
夏期講習を受けるデメリットってなんだ
夏期講習を受けるデメリットは、「全ての子が対象で(一応習熟度別ではありますが)、問題演習が中心・かつ単元ごとの濃淡は無くフラットな構成になっている点」でしょう。
夏期講習は「総復習」が目的なので、単元AもBもCも、満遍なく時間が使われます。
三菜の場合、単元Dは場合によってはインプットから確認した上で他の単元より沢山問題演習しないと苦手を潰すことにならないのに、サラリと飛ばしていい単元Aと同じ時間・同じ分量しか演習ができない。苦手を潰すためには、苦手な単元は他の単元よりも密度濃く、時間を沢山かける必要があるのに、夏期講習ではその濃淡がつかないのです。
そりゃそうだよ。夏期講習は三菜のだけのための講習じゃないんだから
捻りの無いスタンダードな出会い・追いつきの旅人算がイマイチレベルの子が、旅人算と比の問題演習を1時間夏期講習でやったとしても、なんだかよくわからないまま過ぎてしまうおそれもある予感がしてしまうのはこみるだけでしょうか。
衝撃の無駄な時間を過ごしたシリーズの再来になるおそれ…。
デメリットと書きましたが、他のお子様にはこのフラットさがメリットかもしれません。
例えば「基礎は元々できているけど、ちょっと時間たって忘れちゃってるかもしれないから、とりあえずぜーんぶ一周まわしとけば、強化になるよね」という子。若しくは「基礎はバッチリなので、それぞれの単元を各時間でもっと深堀りしていきたいんだよね」なんて子はいいでしょうね。とっても。
子にとって夏期講習を受けることはどういう意味があるのか考えてみる
三菜のように「苦手なところ」「とりこぼしのあるところ」がいくつもあったり、問題を解く以前に基本的な知識が抜け落ちていたりするなどの場合、上記に書いた通り、濃淡無きフラットな問題演習は微妙です。
一方、不得意な分野をどうにかするためのまとまった時間をとれる時期は夏休み以降はなさそうです。
だとすれば。得意なところはこの際どうでもよい。フラットに復習するんじゃなくて、不得意な分野に集中砲火を浴びせるべきと判断。
…あ、これは難関中学を狙うような本当に優秀なお子さま方には当てはまりませんよ。そういうお子さま方は意識も高く「不得意科目を克服してこそ」くらいの心意気でしょうから親が取り組む優先順位など付けずとも「俺、ここ集中してやらなきゃな」ってなるでしょうから、問題ナッシングです。
飲み込み悪い系ですと、頭では「やらなきゃ」と思ってるんですけど、不得意になればなるほど「いやだ―」の気持ちがむくむくと持ち上がってきてしまうもの。だから親が「この順番でいついつまでに克服しよう」とやらないといかんケースが多いのではないでしょうか。
飲みこみ悪めは、いろいろ手がかかるのですよ…。
ちなみに、「不得意単元に集中砲火をあびせたい」とはいえ、ハードな不得意分野の克服ばかりやっていたら子の気持ちもダダ下がりです。時折得意単元を織り交ぜることは精神衛生上必要だと思います。これについてはまた別記事を書きたいと思います。
進学くらぶのメリット
好きな時に好きな講座だけチョイスできる「進学くらぶ」は他の手段との合わせ技もできちゃう
ここで、思い出してみると通信くらぶのメリットは、「好きな時に好きな講座が受講できること」。
進学くらぶの夏期講習を一部利用することにすれば、
・夏期講習以外の手段で不得意単元に集中砲火を浴びせつつ
・ときどき進学くらぶの夏期講習動画で得意単元をサラリと織り交ぜる
…という合わせ技だって可能なのです。
しかも動画は速度を変えて見ることが出来ます。ここは聞かなくていいやと思うところは飛ばすことも可能。
なんといってもお安い費用!
しかも、費用がお安い!
そもそも通常の進学くらぶ受講料の中に季節講習の動画の費用は含まれていていて、夏期講習についてはテキスト代の1万円程度が追加されるのみです。※三菜受験当時
ちなみに四谷大塚の通塾で6年生・4教科(週テスト必須)受講した場合のお月謝は72,500円/月(税別)<2020.7月調べ>ですが、進学くらぶで4教科(週テスト有)を受講した場合は、6ヶ月受講した場合でも通塾の1ヶ月よりもお安い費用。しかも季節講習の授業動画とテスト付き。月額に換算すると1/6程度の費用です。いや、夏期講習の費用も差っ引くともっとお安い感覚かも。通塾の場合は夏期講習の費用は10万~17万円程度かかりますが<2020.7月調べ>、進学くらぶの場合は前述のとおりテキスト代の1万円程度が追加されるのみです。
そして授業動画は好きな時に見れる=眠い時は昼寝してスッキリしてから取り組むことが出来ます。
夏はとにかく暑いし、プール行ったり、部活やって帰ってくると眠くなるからね…。
夏期講習に10万とか17万も費用をかけて寝られた折には、この先の道筋が危うくなる前に、まず親のココロが折れます。…お昼寝万歳!ビバ、進学くらぶ!!!
夏期講習やる・やらないで親が考えたほうがいいことってつまり何よ
通塾による夏期講習を受ける選択はこみる家では消え去りました。こみる家では、通信くらぶの夏期講習を一部受ける+苦手に集中砲火をあびせるための独自演習を選択。
共働き親的には通塾の夏期講習ってありがたいんだけどねー
我が家は塾なし中学受験ですのでこの選択になるといえばそうなるのですが、これ、通塾されている方も一度立ち止まって色々考えてみてもよいのでは…と思います。
通塾していると何となく、いや、当然のように通塾の夏期講習一択になりそうですが、集中砲火の浴びせ方はこみる家のように独自でもいいでしょうし、家庭教師や個別指導っていう手もあるような。
三菜の場合は単元ごとに戦略を練りましたが、人によっては教科ごとに受ける受けないを決めてもよさそうな気もします。
また、夏期講習を受けることに決めたとしても「子が該当単元の講習を受ける前に、このレベルはインプットしておいた方が夏期講習の問題演習が効果的だな」と分析したのなら、事前に時間をとって家庭教師や個別指導におねがいしたうえで夏期講習に臨むなどすれば、より実のある夏期講習になるかもしれません。
「はい、行ってらっしゃい」と単に送り出すだけでは効果が薄い場合もありそうだよな
三菜の場合は6年の夏休みに集中して苦手を潰していったことにより、特に算数と理科については秋以降の問題演習が少々楽になりました。
この時点の子の出来上がり具合いは「ひとそれぞれ」。
なので、
ホントにこの手段を今とるのがベストなのか。
我が子は夏期講習でどの単元もフラットにガンガン問題演習をしても大丈夫か。
この手段をとる場合に、より効果的に結果が得られる方策は無いのか。
課金するなら、そのお値段以上の価値を我が子は享受できそうか。
もっと我が子にとって時間を有効に活用できる方法はないのか。
…などを、常々親が考えるべきじゃないのかな、というのがこみるの意見です。是非、大金払う前に、一度立ち止まって考えてみてはいかがでしょうか。
家族会議もおすすめだよ。
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